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医師から他業種への転職について
ここでは、医師から他業種への転職をテーマに、医師の転職先となる主な業種、転職せずに医師を続けていくことのメリット等について解説しています。
医師としての現状の仕事に迷いを感じておられる先生は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
医師から他業種へ転職はできる?
医師から他業種への転職は、もちろん可能です。
医師から普通のサラリーマンに転職することも、医師から飲食店経営者に転職することも、まったく禁じられていません。
ただし、医師免許を持ちながらまったくの他業種へ転職する例は、現実としてほとんど見られません。なぜならば、現在より年収が大幅にダウンしてしまう可能性が高いからです。また、お金も労力もかけて取得した医師免許を活用しない仕事に就くことに、どこか「もったいない」という感覚もあるでしょう。
そのため、仮に医師が転職するとしても、医師免許を活用できる他業種に転職することが通例と言えるでしょう。
医師から転職する他業種にはどのようなものがある?
医師が転職するとすれば、まったくの異業種ではなく、医師としての専門性を活かせる職場を選ぶことが一般的です。医師からの転職先として選ばれることの多い主な職種を確認してみましょう。
産業医
産業医とは、一般企業で働く従業員やその家族などを対象に、医師としての専門的な立場から健康維持に関する指導・助言を行う職種を言います。常時50人以上の従業員(アルバイト・パート・派遣社員等も含む)が働いている事業所では、かならず産業医を選任するよう義務付けられています。
雇用形態の多くは会社員と同じになりますが、一般に年収は同じ会社の会社員より上。勤務時間が明確でイレギュラーな対応がほとんどないことから、ライフワークバランスの整った働き方ができます。
研究医
臨床医が自分に向いていないと感じる場合の主な転職先として、研究医が選択されることもあります。
臨床医の場合、自分でフォローできる患者の人数は限られています。より多くの人を病気やケガから救いたいという思いの強い医師の中には、臨床から離れて研究の道へと入る方もいます。
ただし臨床医に比べると、研究医の給与は低め。十分な収入を確保するため、臨床医も兼任しながら研究活動を行う医師も少なくありません。
製薬会社
製薬会社のMD(メディカルドクター)に転職する医師もいます。
製薬会社における新薬開発の現場では、臨床試験や試験データの整理、承認申請のための資料作成など、さまざまな業務があります。これらの業務において、医師の関与は不可欠となっています。
ちなみにMDの平均年収は1500~2000万円ほどで、臨床医の年収と同程度です。急患などに対応しなければならない臨床医とは異なり、基本的にはイレギュラーな仕事はほとんど入らないため、ライフワークバランスの取れた働き方が可能です。
医系技官
医師から医系技官に転職することも可能です。
医系技官とは、医師という専門的な立場から保健医療制度の作成に携わる厚労省の行政官。医師免許または歯科医師免許を有している方だけが就業できる専門職です。
臨床医に比べて年収は下がりますが、公務員として安定的な収入を得られる点や無理のない働き方ができる点は、医系技官の魅力と言って良いでしょう。
矯正医官
矯正医官とは、刑務所や少年院に設置されている診療所で働く医師を言います。医系技官と同様、公務員としての立場として働きます。
仕事内容は被収容者の健康管理や治療。業務を通じ、被収容者の社会復帰をサポートできる点も、矯正医官のやりがいの一つとなるでしょう。
矯正医官の平均年収は1300万円程度と、臨床医に比べてやや低くなりますが、他の一般的な公務員に比べればかなり高い水準です。公務員でありながらも兼業が可能なので、希望すればより収入をアップさせることもできます。
医療コンサルタント
医療の知識や経験を持ちながら論理的思考能力も高いという医師の特徴を活かし、医療コンサルタントに転職する医師も見られます。
医療コンサルタントとは、世の中のさまざまな医療ニーズに対して適切な助言をする職種。主に、病院やクリニック、介護施設、製薬会社などが抱える諸問題の解決をサポートすることが仕事です。
かならずしも医師免許の必要な職種ではありませんが、医師免許保有者が優遇されることは間違いないでしょう。
医療系ベンチャー企業
フロンティア精神の強い医師の中には、医療系ベンチャー企業の中心的な立場へ転職する方もいます。
医療系ベンチャー企業での主な仕事は、オンライン診療システム、ヘルスケア、研究業務など実にさまざま。企業によって業務内容が多岐にわたるため、幅広い選択肢の中から自分に合った企業を選ぶことができます。
医師が在籍しているという点を社会的にアピールすることもできるので、医師は企業側から大変歓迎される立場となります。
医師を続けるメリット
以上でご紹介した通り、医師から他業種への転職は問題なく可能です。ご紹介した職種以外にも、医師の専門性を活かせる職種はたくさんあります。
ただし、どの職種に転職するのであれ、医師として働く現在の年収を超えることは、なかなか難しいと言わざるを得ません。もとより、転職候補となる多くの他業種では、医師にしかできない仕事、医師にしか出来ない社会貢献をすることは難しいでしょう。
医師という仕事が自分に向いていないと感じて異業種への転職を検討している方は、いったん立ち止まって道を再考してみてはいかがでしょうか。前向きな気持ちがあって異業種に転職したいならば良いのですが、医師としての仕事に未練を感じながら転職を検討しているならば、今の働き方を変えて医師を続けたり転科したりなど、別の方法を模索してみることも一つの方法です。
転職を考えている方は医師向け転職エージェントの利用も検討してください
医師から他業種への転職を考えているものの、まだ医師という仕事にどこか未練や思いが残っているならば、異業種への転職ではなく、転科や他の医療機関への再就職など、引き続き医師を続ける方向で検討してみたほうが良いかもしれません。
医師としての仕事を続けながら現状を打開するためには、医師向けの転職エージェントの活用がおすすめです。ベテラン医師でも知りえないさまざまな情報を蓄積している医師向け転職エージェントを活用し、よりご自身に適した職場・診療科を見つけていきましょう。
当サイトでは、近年ニーズが高まり続けている精神科医への転職を専門的にサポートしているエージェントをご紹介しています。関心のある先生方の参考になれば幸いです。
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※1:2021年1月時点、編集部調べ
※2:2021年3月ゼネラルリサーチによって行われた、全国の20代~60代の医師に約1,000名を対象としたアンケート結果(https://doctor-seishinka.com/)
※3:2020年2月時点の情報、「M3.com CAREER」公式HPより抜粋(https://agent.m3.com/lp/parttime/adv_reason2/entry)
※4:2021年1月時点の情報、「M3.com CAREER」公式HPより抜粋(https://career.m3.com/admin/service)
※5:2020年11月16日時点の独自調査での情報、当サイト掲載のエージェントおよび求人サイトで精神科医の求人方法を最も多く掲載